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Column
— ナレッジ活用コラム —

データ管理は何のため

著者:図研プリサイト 倉本 将光

「ナレッジ活用の為にデータ管理を強化する」と言って取り組みが始まったけど、データ管理が大変になっただけで、ナレッジ活用は全然に進まなかった事ありませんか?なんでこんなことが起きてしまうのか考えてみました。

パソコンの普及によるドキュメント作成の効率化。私が入社した頃、営業でもパソコンが一人一台支給され、パワーポイントで資料を作成し、プレゼンするのが普通のようになりました。でもそのちょっと前、ウチの社長の営業時代まで遡るとぜんぜん様子が違うみたいです。

提案書をつくるためにはまず、手書の文章を営業アシスタントの女性に渡して、専用ワープロで打ってもらう。(ちなみこの手の専用ワープロ、普通に100万円はしたそうです。)絵はテンプレート定規使って手書き。その絵に文字を入れるときには、パンライターという、一文字ずつ活字を拾って、狙いを定めてバシッ、バシッって感じで文字を打っていく機械を使う。やり直しが利かない一発勝負で、かなり慎重な作業だったそうです。

苦労作だけに、無事受注したときの喜びはひとしおだったにちがいありません。きっとその日のビールはおいしかったのだろうなあと想像します。そして出来の良い提案書は、みんなに回覧されてキングファイルにも収められて、貴重な資料として共有されていたようです。ただし、電子化されていない図などは、簡単にコピペして、次の提案書をつくるというわけにはいきません。やっぱり、定規で手書きして、パンライターで文字を打っていって。。

この牧歌的?な時代から早30年、パソコンの普及で資料は簡単につくられ、コピペされ、あふれかえるような量になっています。これらを情報として活用するためには、まずはきちんと整理することが、必須です。

ある企業から、ナレッジマネジメントについて提案してくれと言われ、話を聞きに行ったことがあります。部門横断のワーキンググループもちゃんとつくられていて、PDM(Product Data Management)やグループウェアなどの管理ツールで、ドキュメントは管理されていました。でも社内のナレッジ活用は一向に進まない。これって、ほとんどの会社が同じような状況だと思います。

ITベンダー(ウチもITベンダー)が謳う、ナントカManagementのManagementには、活用できるニュアンスがあるのだけれども、多くの場合、「管理」と「活用」には、大きな隔たりがあります。ここを工夫しないと、お客さんには喜んでもらえない。さてどうするか。。

ちなみに私は洋服の整理を妻に任せきりにしていて、妻が居ないと着たい服を見つけるのに一苦労します。タンス中をひっくり返しても全く見つからない。管理しているはずなのに(妻が)、(私は)見つけられない(=活用できない)。管理しているものを活用できるのは、そのルールやコンテンツを知り尽くした人だけなんですよね。妻に感謝。洋服だったら「見つからないなー」で済むけど、ナレッジ活用だとそれじゃ許されない。皆様も管理=活用という漠然としたイメージにお気を付けください。